新築住宅
2019.11.08
奥行を活かした家
そこは昔ながらの町家が建っていた場所で、幅9m、奥行き32mという細長い土地。両隣の建物も迫っているため、藤畑さんは2階部分に高窓をとることで採光を確保。
さらに家の南側には中庭を、リビングには吹き抜けをつくり、邸内全体に光と風が通る住まいを実現した。邸内は、モルタル塗のアイランドキッチンと、引き戸でつながる洗面室を中心に、ぐるりとまわれる生活動線をレイアウト。十分な奥行きを活かし、手前から奥へ一直線に伸ばした通路には収納を造作するなど、限られた空間を最大限に活用している。「子どもたちが遊べる登り棒を設置したい」という要望に応えた、吹き抜けそばのポールも遊び心あふれるアイデアだ。無垢の空間を、アイアンのしつらえがぐっと引き締めている。また昼寝をする子どもを見守れるよう、小上がりの和室はキッチンの正面に置くなど、家族のライフスタイルを表現した住まいとなった。